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探偵への道9~刑法その5

前回は刑法「詐欺罪」ついてお話しました。今回は「恐喝罪」についてお話しましょう。この恐喝罪という犯罪、これも詐欺罪と同じように探偵業者が犯すケースがたいへん多い犯罪です。過去にこの犯罪で探偵が逮捕された事例も少なくないです。まず詐欺罪と恐喝罪の違いについて説明しましょう。よく似ていますが、違いは詐欺罪は騙して財物を相手から交付させます、それに対して恐喝罪は脅かして財物を相手から交付させるものです。つまり「騙すか脅かす」かの違いです。なお詐欺罪については、被害者が依頼者のケースが非常に多いと説明しましたが、恐喝罪については被害者が千差万別です。その理由はもうお分かりの方も多いと思いますが、人の秘密を暴くという業務の性質上、「人の弱み」を知ってしまうことがとても多いのです。つまりこの弱みにつけ込み金品を要求する事態が発生するのです。もう探偵以前に人として失格ですね。でも現実にはこのような業者が本当にたくさんいます。これも事例を挙げて説明していきましょう。前回は浮気調査で考えましたが、今回は2番目に需要の多い結婚調査で考えてみましょう。依頼者は50代女性、相談内容は「娘の交際相手の素性を調べてほしい。」とのこと。まずは相手、つまり調査対象者の自宅近隣での聞き込み、出身地、職場内での風評など調査実施。結果として過去のことで親戚縁者に犯罪者(いろいろですが泥棒とか薬物など、中には重大犯罪も)がいたとしましょう。優良な探偵業者ならばそのままの調査結果を依頼者に提出して完結となります。しかし悪徳業者はここからが陰湿、かつ非道です。まず依頼者には「調査を進め行く上であまり良くない話を聞きました、もう少し掘り下げて調査が必要です、ただし追加費用が発生します。」と追加料金を請求します。次に調査対象者に対して「あなたのご親族の方に犯罪を犯した方がいらっしゃいますね、結婚のご予定があるようですが、お相手様に知れると大変です。お話が円満に進むようにご協力します。」となります。ここから先の対応はケースバイケースとなりますが、だいたいのイメージは理解できると思います。実際の悪徳業者は両者から金銭をできるだけ多く引き出すようにもっと巧妙にやります。皆さん気をつけてください、絶対にこのような業者と関係してはいけません。「信頼できる探偵」選びに困ったら、いつでも連絡してください。では今日はここまでにしましょう。

赤座警部の全国探偵紹介ネット 代表 赤座孝明

恐喝2