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探偵への道5~刑法その1

もうすっかり春という感じですね、でも朝夕はまだまだ冷えますので温度調整に気をつけて元気にこの時期を過ごしましょう。

前回は憲法についてお話ししましたが、今日はその続きで探偵の学ぶべきこと、法律関係の刑法についてお話ししましょう。まず刑法とはどのような法律なのか説明しましょう。簡単にいうと、犯罪行為とその刑罰について規定した法律です。どのような行為が犯罪となるのか、またそのような行為をするとこれだけの刑罰が科されるのか、それを明確に定めたものです。これについてもすべて詳しく勉強する必要はありませんが、探偵が関係しやすい犯罪や陥りやすい犯罪のことはしっかり勉強しておかなければなりません。関係が予想される罪名は、住居侵入、器物損壊、窃盗、詐欺、恐喝、暴行、文書偽造などです。事例を挙げて主な犯罪だけ順次説明しましょう。今日は住居侵入罪について説明します。例えば、写真撮影のためマンションの通路など共有部に入ったとします。住居の中には入っていないのでなにも犯罪にはならない。このように考える人は多いのではないでしょうか。ここで注意しなければならないことはオートロックのエントランスの場合、そこの住民に紛れて入るとそこで住居侵入罪が成立する場合があります。もっというとオートロックでなくでも成立することもあります。共有部であってもそこはそこの住民専用区画であり、ある住人の許可をとり入ることは正当ですが、そうでなくある住人がたまたま入るときに無断で一緒に入った場合、正当な理由なく入ったと解釈されるケースがあるのです。問題は果たして写真撮影が正当な理由になるかです。ましてやエントランス防犯カメラでその状況映像が残っており、写真を撮影された住人が警察に「住居侵入罪」で被害届を出した場合、住居侵入罪で逮捕される可能性は十分にあります。もう一つ事例を挙げましょう。盗聴器を調査対象者の自宅内に設置するとしましょう。探偵がなんからの方法で自宅内に入って設置した場合はもちろん住居侵入罪が成立します。では対象者の友人を使って自宅内に入らせ、その友人が設置したとしましょう。その友人は対象者を訪ねて「どうぞ、入ってください」とその対象者から許可を得て入り、隙を見て設置した場合はどうでしょう。一見そこの住人の許可を得て入っているのだから住居侵入罪が成立しないように見えるかもしれません。実はこの場合も成立します。このような行為をもしその住人が知っていたら当然住居内には入れることはないであろう、という理論からそのような結論になるのです。念のため罪名をお話ししますと設置した友人が「住居侵入罪」となり、それを依頼した探偵は「住居侵入教唆罪」が成立するのです。ちょっと話が長くなりましたね。今日はこれくらいにしておきましょう。

赤座警部の全国探偵紹介ネット 代表 赤座孝明

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